モンステラと聞いて多くの人がイメージするのは、大きく切れ込みが入ったハート型の葉を持つ「デリシオーサ」ではないでしょうか。現在、デリシオーサには数え切れないほどの品種が存在し、それぞれが独自の魅力的な特徴を持っています。
価格帯も幅広く、数百円の手頃なものから、時には数百万円以上の高値で取引されるものまでさまざまです。
今回は、これまで100種類以上のデリシオーサを見てきた「シロウト園芸」なりの視点で、その奥深い違いについてざっくり解説します。
紹介する品種はそれだけの特徴ではなく、またNoIDでも同じ特徴を持つものがある、あくまでの「シロウト園芸」の目線であることに注意です。
モンステラの「葉の形」で見極める個体差
葉の大きさ:
デリシオーサは大きく成長すると1m以上のサイズになりますが、品種によって変わります。デリシオーサの変種であるボルシギアナは50cmくらいと言われており、それよりも小さな矮性(ドワーフ)と言われるものも存在します。
デリシオーサの主な品種の参考サイズ
- デリシオーサ(large form):1m
- var. ボルシギアナ(small form):50m
- コンパクタ:デリシオーサとボルシギアナの間くらいのサイズ?
- ドワーフ:~50cm?
葉の形
一般的にはハート型と言われますが、丸に近い形から楕円に近い形、長い楕円、逆三角形のような形だったり、さまざまな形のモンステラ・デリシオーサが存在します。
デリシオーサの主な品種の参考の形
- 丸葉:デリシオーサ(large form)、サイアムミント、ポンポン?他
- 楕円:var. ボルシギアナ(small form)、フィッシュボーン他
- 逆三角形?:デビルモンスター
切れ込み(割れ)と穴
デリシオーサには成長するとあらわれる葉の切れ込みと穴も、さまざまな形、数の違いがあります。中央脈近くまで切れ込みが入る『切れ込みが深い』モンステラ、切れ込みの幅が広く葉の部分が少ない『切れ込みが広い』モンステラなど、いろんな種類が存在します。
穴や切れ込みに特徴があるデリシオーサの主な品種
- 切れ込みがとても深くて広い:バールマルクスフレイム
- 切れ込みが深い:スケルトン
- 切れ込みが広い:シエラナ
- 穴が多い:No.6(Form 6)、マクロコズム、コンパクタ(sp. ヴィクトリー)
- 穴が少ない:デリシオーサ x ボルシギアナ ミント(ジャングルミント)
葉の変異
葉が変異しているデリシオーサも最近注目が集まっています。
- 葉裏に濃い緑色の隆起があり葉が反る:メデューサ、タトゥー
- 葉が収縮して堅かったりシワのようなものが入る:朧月、サンダーボルト
- 葉裏に濃い緑色の隆起が多い:ハリケーン
- 葉がうねり葉裏にも緑の模様が入る:ユニアエ
- 葉の周囲がうねる:オーシャンミント(マスターピース)
- 葉が厚い:タカナエンシス
- 耳が大きい:ライオンフィッシュ
モンステラの葉柄の長さ
茎と葉の間で葉を支える葉柄の長さも、種類によって変わります。細かくいうと葉柄にある葉鞘(新芽がでてくる部分)の高さも変わります。
- 葉柄が長い:デリシオーサ(large form)
- 葉柄が短い:var. ボルシギアナ(small form)、コンパクタ
多彩な「斑(バリエ) 」の世界
アロイド業界でも人気の斑入り。斑入りには葉に通常の緑ではない色が入るもの。斑の入り方でフルムーン、ハーフムーン、散り斑、虎斑、乗り斑などさまざまなパターンがあり、新葉の状態から徐々に斑の色が変化するものもあります。
斑入りデリシオーサの主な品種
- 白斑 (Albo): ホワイトタイガー、ホワイトティアーズ、艶姿、デビルモンスター
- 黄色斑 (Aurea): ボルシギアナ オーレア、イエローマリリン
- 緑斑・ライム斑 (Green on Green/Lime/Sport): グリーンオングリーン、エレクトロライト
- クリーム色斑:タイコンステレーション
- ミント斑: ホワイトモンスター、デリシオーサミント、デリシオーサ x ボルシギアナ ミント
「茎と節」に隠れた重要ポイント
茎の太さ、節間(節と節の長さ)にも違いがあります。
- 茎の太さ:
- 太い:デリシオーサ(large form)
- 細い:var. ボルシギアナ(small form)
- 節間(せつかん)の長さ:
- 節間が短い:var. ボルシギアナ(small form)
- 節間が長い:デリシオーサ(large form)
それぞれの特徴だけではない
たとえばデリシオーサ x ボルシギアナ ミント(ボルシギアナミント)はミント斑が入る葉を持ちますが、その他にも、
- 切れ込みが深くて広い
- 穴が空きにくい
- 節間がやや長い
- 茎がやや細い
という特徴を持ちます。
ホワイトモンスターやデビルモンスターを白斑というのかミント斑というのかは意見が分かれそうです。
ネーミングされていないモンステラ(NoID)にも、いろんな特徴を持つものがあります。
小さい違いを持つモンステラも存在し、我が家にもホームセンターなどでみつけた他とは特徴が少し違うモンステラをいくつか育てています。
上記の違いの他にも中央脈を見たり、耳(葉の上部)、葉と葉柄の付け根(膝 / Geniculum)と呼ばれる部分など、細かい違いはいっぱいあります。
モンステラごとの大きな違いを楽しむのも良いですが、視点を多くもつことで、細かな違いを楽しむことも、モンステラを育てる一つかなと考えています。



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